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――結構、どメジャーの真ん中の音楽シーンというのが、例えば2010年のオリコン年間シングルチャートのベスト10をAKB48と嵐が独占していたりという状況がある中、一方でインディーズ・シーンでは面白いバンドがたくさん出てきていて、二極分化は進んでるけど、面白い音楽が生まれ続けているということはいいことなんじゃないかなと思うんですが、そこらへんについて、西村さんは何か思うことはありますか?
西村:嵐もAKBも、俺大好きですから(笑) いいんですよ。バンド関係に関しても、全体的に落ち目だと言っても、好きな奴は皆好きだし、音楽が今後一切無くなることはまず無いと思うし。その中で楽しいことをやっていく人が勝ちなんじゃないかなと。まあ、AKBも嵐も、きっと音楽好きだと思うし。音楽好きじゃない人が売れてるのが一番嫌だな、と。そこが無ければ。嵐もAKBも(FEVERに)出てもらいたいですしね。
空斗:嵐は、ほんと音楽好きですよね。
西村:そういうのもあるもんね。ちょいちょいライブハウス歴も長くなってきたので、知ってるバンドとかで、売れてなかった人が売れるとか、お客さんが5人から何千人ってなる瞬間を見てきているので。それが知り合いのバンドの中からどんどん増えていってもらいたいなと。知らないバンドが売れてるのを見ても何とも思わないんですけど、ちょっと1回でも見たことがあるとか、下北沢で話したことがあるでもいいんですけど、そういうバンドマンが売れるのだったら、結構嬉しいんですけどね。
――最後に、トレモロイドの今後の展望とか野望はありますか?
空斗:ねえ。あって欲しいですねえ。
陽介:また、引いたねえ(笑)。このモード、一番緊張するんだよなあ(笑)
――まずは、夏ごろのミニアルバムのリリース予定に向けて、と。
空斗:その後を聞きたいですねえ(笑)
一同:(笑)
陽介:俺やっぱCD世代だから、フルアルバムに、自分を詰め込めたと思えるようなアルバムを作りたいというのは1つ。それはリスナー目線の夢というか。それは、ただ作りましたじゃなくて、多くの人に広がっていく流れの中で作れるかというのは、音楽は結構タイミングだったりすると思うので、意識していきたいなと。あとは1つ、ハッと新しいというか、ありそうで無かった音を提示出来るようにしたいですね。
空斗:フジロック出たい、とかさ(笑)
陽介:出たい!
西村:ルーキーには出ねえ、みたいな(笑) ホワイトからじゃねえと、みたいな(笑)
陽介:朝霧とかで聴きたいな、こいつらを!って思えるような作品を、今年は是非作りたいですね。
空斗:朝霧ね。メタモルフォーゼとかも出たい。
――いいですね。まあ、「もっけだフェス」も是非(笑)。(※インタビュアーが地元の山形県庄内地方で主催している地域おこしフェス。2009年にトレモロイドも出演)
陽介:もちろん、もっけだフェスも(笑)
空斗:いい凱旋が出来るように(笑)
――では一番最後に、西村さんから、FEVER店長の視点で、今後のトレモロイドに期待することなどがあれば。
西村:ライブハウスで働いている人がいるバンドだからこそ、色んなことを吸収して吐き出して欲しいし、空斗君の交友関係とか、自分からコミュニケーションをとる能力とか、俺の知ってる中でも結構高い人だから、使って使われてじゃないけど、活かして欲しいし。今後も、例えばいっぱいリスナーがいっぱい増えてでかくなってきた時に、トレモロイドって昔どこでやってたんですか、という話になった時に、結構FEVERでお世話になってたとか、下北沢とか色々ライブハウスあるけど、一番思い出深いのはFEVERだったな、って言ってもらえると一番嬉しいかなと。
空斗:ツアーの最初はFEVERでやるとかね。
西村:あとは、ミュージックステーションのティッシュ(笑)
一同:(笑)
西村:そうしたら、うちティッシュ買わなくて済むし。皆が、何ですかこれ? って聞いたら、「トレモロイドってバンド知ってる? あいつがいっつもティッシュ持って来て困るんだよねー」みたいなことを言いたい(笑) そういうのがいいかなと(笑)
――ありがとうございました(笑)
インタビュー・文:阿部彩人 Twitter
1980年6月20日山形県酒田市生まれで、身長162cmのこびとぞく。地元である山形県庄内地方の地域おこしフェス「もっけだフェスティバル」 を主催。主食は音楽。特技は相撲。舞の海に憧れて力士を目指したこともあったり。仕事は出版社で宣伝やってます。
インタビューフォト:中村美鶴 HP
'84年1月24日鹿児島県生まれ、東京都在住。本名同じ。04年3月バンタンデザイン研究所CPG本科卒業後、フリーで写心家として活動中。'06年4月フリーペーパー「写真と人」創刊、編集長。トレモロイドからは高垣空斗がVOL.14に登場している。3/11~4/27に創刊5周年記念写真展開催。
ライブフォト:佐佐木 剛 HP
1982年生まれ。 駒澤大学文学部国文学科卒業後、写真家浅井愼平に師事。2007年 三軒茶屋「tsf cafe」にて個展「風の絵葉書」 2008年 代官山「TOM'S SANDWICH」にて個展「SilentBLUE」 2009年 原宿「Diana GALLERY」にて個展「Somewhere in Time」 現在バーズスタジオ勤務。